ハイにならない医療用マリファナで痛みを和らげる可能性

マリファナの原料
アサ(麻)
マリファナには多幸感をもたらす精神作用があり、各国で禁止されているにも関わらず嗜好品として用いられ続けています。一方、マリファナには痛みを緩和するもあることからアメリカ等では医療用の目的でマリファナが使用、販売されている州があります(カリフォルニア、コロラド等)。

最近では医療用のマリファナから精神作用を取り除いて鎮痛剤としてのみ用いようとする研究が進められています。アメリカの国立アルコール乱用・アルコール中毒研究所の科学者が行った研究では、マリファナは副作用のない鎮痛剤として使うことができる可能性を指摘しています(論文)。

大麻の主要成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)は脳内の複数のレセプターに結合して精神作用を含むさまざまな作用をもたらしています。最近の研究では、THCが痛みや不安を和らげる際に作用する神経系が厳密に特定されたとのことです。これによって心理的な効果をもたらす副作用を心配することなく、鎮痛剤としてのみTHCを使用する道がひらける可能性が出てきた模様です。

すでに医療用のマリファナを合法化したり、合法化を検討しているアメリカの州では、本来必要のない人が、ハイになるために医療用のマリファナを買い求める可能性が心配されたり、厳密な管理が必要なためにマリファナ販売は商売として安定しにくいという問題がありましたが、これによって状況がまた変わってくるかもしれません。

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